ここでは、「システムを使って業務プロセスを改善する方法」を解説します。業務プロセスとは、生産部門や経理部門などの業務の手順です。業務プロセスの改善は、経営戦略の目標を達成するうえで非常に重要です。

ITパスポート試験では「DFD(データフロー図)」が圧倒的によく出題されます。

この用語は確実に押さえておいてください。

 

モデリングとは

業務プロセスを改善するためには、先に業務プロセスを分析する必要があります。なぜなら、現状を把握しておかないと、どこを改善すべきか判断できないからです。そこでここからは、ITパスポート試験に出題される業務プロセスを分析する手法を解説していきます。最初は「モデリング」です。
モデリングとは、現実世界にある複雑なモノを単純化してわかりやすくすることです。単純化したものを「モデル」といいます。例えば、地球儀は地球の表面だけを単純化したものなので、「地球儀は地球をモデリングしたもの(=モデル)」といえます。

業務プロセスとは

業務プロセスとは、一言でいうと「仕事の手順」です。第1章で「業務は手作業と
システムから構成される」と解説しました(p.21)。そして同時に、「システムは
ハードウェアとソフトウェアから構成される」と解説しました。このことから、業
務とは「手作業とハードウェア、ソフトウェアを合わせたもの」といえます。また、「プロセス」の意味は「物事を進める手順」です。よって、業務プロセスとは「仕事の手順」という意味になります。
なお、「業務プロセス」という用語の定義がTパスポート試験で問われることはあ
りませんが、この用語は問題文や選択肢の中によく登場します。「業務プロセス=仕事の手順」と読み換えられるようになっておいてください。また、業務プ
セスは稀に「ビジネスプロセス」と表記されることがありますが意味は同じです。

業務モデルとDFD

業務モデルとは、業務プロセスをモデリング(単純化)して表した図や表のこと
です。業務モデルは、システム化を行う業務の仕組みや手順をわかりやすく表現するために作成します。また、問題点も見つけやすくなります。
業務モデルを記述する方法(記法)には多くの種類がありますが、ITパスポート
試験によく出題されるのは「DFD(データフロー図)」と「E-R図」の2つです。

DFD(データフロー図)とは

DFD(Data Flow Diagram:データフロー図)とは、次の4種類の記号を使って
データの流れを表す図です。DFDを使うと、業務プロセスの中の「データの流れ」
に関係する問題を見つけることができます。

具体的には、DFDでは、業務プロセスの中でデータが「どこから入力」されて、
「どのように処理」されて、「どこへ出力」されるのかを図示します。そのためDFD
では、必ず2つ以上の[外部](入力と出力)と1つ以上の[処理]が必要になります
([処理]がないと何も仕事をしていないことになるため)。
DFDの簡単な例を見てみましょう。