このレッスンでは「技術開発戦略の意義、目的」について解説します。

オープンイノベーション

オープンイノベーションとは、組織外の知識や技術を積極的に取り込むことで、
社会を変革するような商品やサービスを生み出すことです。オープンイノベーショ
ンの“イノベーション”とは「技術革新」という意味です。
ひと昔前は、多くの企業は製品開発を自前で行っていました(これを「クローズ
ドイノベーション」といいます)。クローズドイノベーションのメリットには「ノウ
ハウが外部に漏れない」「儲けが全て自社のものになる」などがあります。
しかし、製品の開発に、これまでにないスピードと品質が求められる現代では、
すべての工程を自前で担っていては、スピードも品質も間に合いません。そこで、
オープンイノベーションが注目されるようになりました。

 

ハッカソン

オープンイノベーションを実現する手法の1つに「ハッカソン」(Hackathon)があります。ハッカソンとは、開発者が一堂に集まってアイディアを出し合い、短期間のうちに製品を作り、その成果を競うイベントです。「ハッカソン」は「HaCk」と「Marathon」から成る造語です。

オープンAPIとAPIエコノミー

API (Application Programming Interface)とは、ソフトウェア同士をつなぐための決まりごとです。従来のAPIは社内のソフトウェア同士をつなぐものでしたが、最近では、銀行などの企業が自社のAPIを外部に公開することで、他社がそのAPIを活用して新たなサービスを展開できるようになっています。

このような「外部に公開されたAPI」のことを「オープンAPI」といいます。また、オープンAPIを通じて、自社だけでは実現できない価値を生み出す仕組みのことを「APIエコノミー」といいます。

 

魔の川、死の谷、ダーウィンの海

商品が世の中に出て、他社商品との競争に勝つまでには主に4つの段階があります。4つの段階とは、研究段階→開発段階(形になるか)→事業化段階(発売されるか)→産業化段階(ヒットするか)です。

それぞれの段階と段階の間には難関があり、それらの難関を乗り越えると、最終的にヒット商品として大きな売上を生む商品になります。

研究段階→開発段階の難関を魔の川、開発段階→事業化段階の難関を死の谷、事業化段階→産業化段階の難関をダーウィンの海といいます。

1パスポート試験では、上記の「3つの難関」が出題されます。しかも、各難関がどの場所にあるのかを覚える必要があります。例えば「開発段階と製品化段階の間の難関の名前は何?」といった具合です。難関の順序を機械的に覚えるのは大変なので、暗記方法を紹介します。

■魔の川

魔の川は、技術の変化が川の流れのように速く、製品の開発段階に進まなければ、これまでに費やした研究コストが「水の泡」になることから、川に例えられました。

■死の谷

続く死の谷は、多額の開発コストをかけた製品が事業化しなければ、経営資金が底をついて経営破綻することから「死」に例えられました。

■ ダーウィンの海

最後に、ダーウィンの海は、事業化された商品が競合他社との競争で自然淘汰されることから、進化論を唱えた「ダーウィン」の名前が付くと覚えましょう。

ロードマップ

ロードマップ(Technology Roadmap:技術ロードマップ)は、技術予測手法の1つであり、いつどのような技術が実現しそうであるのかを時間軸で表した表のことです。ロードマップは市場動向や技術動向によって大きく変化するため、1年ごとなど定期的に更新する必要があります。