ここからは、ITパスポートの試験範囲に含まれている、経営戦略に関する重要用語を解説していきます。

なお、最重要用語は前述した「SWOT分析」と「PPM」なので、まずはこの2つを押さえたうえで本項を読み進めてください。

本項掲載の用語の中ではFAM&A」」旅」「アライアンス」の4つの用語がよく出題されます。各用語の概要と特徴をきちんと理解することが大切です。

コトラーの競争戦略

コトラーの競争戦略とは、市場シェアの大きさによって企業を「リーダー」「チャレンジャー」「フォロワー」「ニッチャー」の4つに分類する理論です。各分類ごとに「取るべき戦略」が示されています。

M&A

M&A (Mergers and Acquisitions)とは、会社の買収・合併です。買収(Acquisition)

は他社を買い取ること、合併(Merger)は複数の会社を1つの会社にすることです。

会社を買収するというのは、具体的にはその会社の株式を買うことです。会社の所有者は株主なので、その会社の株式を一定数以上買うことで、会社を所有できます。M&Aを実行すれば、一から会社を作ることなく、短時間で自社に必要な事業を手に入れることができます。

アライアンス

アライアンス(Aliance:業務提携)とは、企業同士が提携することです。アライアンスには、次のメリットがあります。

  • 双方の得意分野を相互に補完できる
  • 事業投資の負担を分担できる

また、M&Aでは、多額の資金が必要となるため、失敗したときのリスクが大きいのですが、アライアンスの場合は、リスクを抑えた状態で協力体制を作ることができます。この点もアライアンスのメリットの1つです。

反面、デメリットとして、専門技術やノウハウが相手企業に流出するリスクが挙げられます。アライアンスといえば、航空会社の業務提携が有名です。

ジョイントベンチャー

M&Aとアライアンスの中間の形態に「ジョイントベンチャー」があります。ジョイントベンチャーとは、複数の企業が共同出資して作る新たな会社です。

 

ベンチャー企業

独自の技術で急成長する新興企業のことを「ベンチャー企業」といいます。また、そのベンチャー企業に投資を行う会社をVC (Venture Capital:ベンチャーキャピタル)といいます。Ventureは「冒険」、Capitalは「資本」という意味です。

VCがベンチャー企業に投資する目的は、ベンチャー企業が株式市場に上場した際に得られる値上がり益です。投資先のベンチャー企業が事業に成功して急成長すれば、その企業が株式市場に上場したときに大きな利益を得ることができます。

一方で、多くのベンチャー企業は、既存の大企業と比べて財務基盤が未熟であるため、経営に失敗するリスクも大きいです。

このように、ベンチャー企業への投資は「ハイリスク、ハイリターン」となるため、一般的に、ベンチャー企業は銀行からの融資が受けづらい傾向にあります。なぜなら、銀行は「企業の信用力」を重視するためです。このため、ベンチャー企業はVCからの投資を受けて、新しいサービスやビジネスを展開していきます。

なお、企業が株式市場に上場することで、自社の未公開株を公開することを指で(Initial Public Offering)といいます。「ベンチャー企業」「VC」「IPO」の3つは関連する用語なので、セットで覚えておいてください。

 

 

マーケティングの基本

マーケティングとは、商品を買ってもらう仕組みを作ることを言います。

ITパスポート試験では、マーケティングの中でも「4P」「RFM分析」「オピニオンリーダー」の3つの用語が重要です。

マーケティング・ミックスと4P

マーケティング・ミックスは、「自社がコントロール可能な4つの手段」のことです。この4つの手段のことを4Pとも呼びます。4Pは「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販売促進)」の4つの単語の頭文字です。

4C

4Cは「Customer Value(顧客にとっての価値)」「Cost(顧客の負担)」
「Convenience(利便性)」「Communication(コミュニケーション)」の4つの英語の頭文字をとった造語です。

3C分析と4Cの違い

経営環境を分析する手法に「3C分析」というものがあります。3C分析は、Customer (顧客)、Competitor (競合)、Company (自社)の三者の視点から経営環境を整理する手法のことです。3C分析は4Cとは異なるので、混同しないようにしましょう。

RFM分析

RPM分析は「Recency(最終購買日)」「Frequency 購買頻度)」「Monetary
(累計購買金額)」の3つの英語の頭文字をとった造語で、優良顧客を見つけるために顧客の購買行動を分析する手法のことです。RFM分析では、3つの項目に評価点をつけて、その総合点で優良顧客を見つけます。

オピニオンリーダー

オピニオンリーダーは、新しく出た商品を比較的早く買い、その感想を友達や
SNSなどに広める消費者のことです。イノベーター理論の「アーリーアダプター」とほぼ同じ意味を持ちます。イノベーター理論とは、消費者を「商品を買う時期」によって次の5つのタイプに分類する理論のことです。

 

その他の関連用語

ITパスポートでの出題頻度は高くありませんが、以下の用語を含む問題も出題されるため、覚えておきましょう。

  • ナレッジマネジメント・・・個人の知識や情報を組織全体で共有すること
  • TOC・・・「Theory Of Constraints (制約条件理論)」の略語で、全体のパフォーマンスが特定のボトルネックによって制限されているという理論のこと。ボトルネックを解消することで、全体のパフォーマンスを上げることができる。