LPICは、Linuxに関する知識やスキルを認定する資格です。
Linuxの基本操作からシステム管理、ネットワーク、セキュリティなどについて段階的に学習でき、LPIC-1、LPIC-2、LPIC-3という複数の認定レベルが用意されています。
この記事では、LPICの概要や試験レベル、受験方法、学習方法について解説します。
そもそもLinuxとは
Linuxは、サーバーやクラウド、組み込みシステムなど、さまざまな環境で利用されているオープンソースのOSです。
厳密には「Linux」はOSの中核となるLinuxカーネルを指しますが、一般的にはLinuxカーネルを使用したOS全体をLinuxと呼ぶこともあります。UbuntuやDebian、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)など、さまざまなLinuxディストリビューションが提供されています。
LinuxはWebサーバーやクラウドなどのITインフラでも広く利用されており、Linuxを操作・管理するためには、Linuxコマンド、ファイルシステム、ネットワーク、セキュリティなどの知識が必要になります。
Linuxの仕組みや特徴、ディストリビューションについては「Linuxとは?特徴や仕組み、種類についてわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
LPICとは
LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、Linux Professional Institute(LPI)が実施しているLinux技術者向けの認定資格です。
Linuxの基本操作だけでなく、システム管理、ネットワーク、セキュリティなど、Linuxを利用したシステムの構築・運用に必要となる幅広い知識が扱われます。
LPICの概要
LPICには、LPIC-1、LPIC-2、LPIC-3という段階的な認定が用意されています。
最初のLPIC-1ではLinuxの基本操作や基本的なシステム管理について学び、LPIC-2ではより高度なLinuxサーバーの管理、LPIC-3では専門分野に関する高度な知識が求められます。
そのため、Linuxの基礎から段階的に知識を身につけることができます。
Linux Professional Institute(LPI)とは
Linux Professional Institute(LPI)は、Linuxやオープンソース技術に関する認定資格を提供している非営利組織です。
LPICをはじめ、Linuxやオープンソースソフトウェアに関連する複数の認定プログラムを提供しています。
ベンダーニュートラルなLinux資格
LPICは、特定企業が提供するLinux製品だけを対象とした資格ではなく、ベンダーニュートラルなLinux認定資格です。
特定のLinuxディストリビューションだけに依存せず、Linuxに共通するコマンドやシステム管理、ネットワークなどについて幅広く学習します。
LPICの試験レベル
LPICには、LPIC-1、LPIC-2、LPIC-3の認定レベルがあります。
それぞれ扱う技術や難易度が異なるため、Linuxの経験や学習目的に応じて段階的に取得できます。
LPIC-1
LPIC-1は、LPIC認定の最初のレベルです。
Linuxコマンド、ファイルシステム、パッケージ管理、シェル、ユーザー管理、ネットワーク、セキュリティなど、Linuxを操作・管理するための基礎知識が求められます。
LPIC-1の認定を取得するには、101試験と102試験の両方に合格する必要があります。
LPIC-1の詳しい試験範囲や学習方法については、「LPICレベル1の概要と学習方法」で解説しています。
LPIC-2
LPIC-2は、LPIC-1の上位に位置する認定です。
Linuxカーネル、ストレージ、ネットワーク、Webサーバー、DNS、ファイル共有、セキュリティなど、Linuxサーバーを構築・運用するための、より高度な知識が求められます。
LPIC-2の認定を取得するには、201試験と202試験の両方への合格に加えて、有効なLPIC-1認定が必要です。
LPIC-2については、「LPICレベル2の概要と学習方法」で詳しく解説しています。
LPIC-3
LPIC-3は、LPIC認定の最上位レベルに位置する認定です。
LPIC-1やLPIC-2とは異なり、専門分野ごとに試験が用意されています。
主なLPIC-3の認定には、次のようなものがあります。
- LPIC-3 Mixed Environments
- LPIC-3 Security
- LPIC-3 Virtualization and Containerization
- LPIC-3 High Availability and Storage Clusters
Linuxを中心としたエンタープライズ環境について、特定分野の専門性をさらに高めたい場合に学習できる認定です。
LPICの受験方法
LPICを受験する場合は、Linux Professional InstituteのWebサイトでアカウントを作成し、LPI IDを取得します。
LPI IDを取得した後、Pearson VUEで受験する試験や日時などを選択して予約します。
LPIC-1やLPIC-2では複数の試験への合格が必要になるため、取得したい認定の条件を事前に確認しておきましょう。
LPI IDの取得や試験予約などの詳しい手順については、「LPICの受験方法」で解説しています。
LPICの学習方法
LPICではLinuxに関する幅広い知識が出題されるため、試験範囲を確認しながら体系的に学習することが重要です。
代表的な学習方法には、次のようなものがあります。
- Linuxの基礎知識を学ぶ
- LPIが公開している試験範囲を確認する
- Linux環境を用意する
- Linuxコマンドを実際に実行する
- サーバーやネットワークを実際に設定する
- 問題演習を行う
特にLinuxコマンドについては、名称やオプションを暗記するだけではなく、実際にLinuxを操作しながら学習すると理解を深めやすくなります。
L-Hubでは、LPICの試験範囲に沿った対策コースを提供しています。LPICの学習や問題演習には、L-HubのLPIC対策コースも活用できます。
Linuxを実際に操作して学習する
LPICを学習する場合は、実際にLinuxを操作できる環境を用意するのがおすすめです。
Linux環境を用意する方法には、次のようなものがあります。
- パソコン上に仮想マシンを作成する
- WindowsのWSLを利用する
- AWSなどのクラウド上にLinuxサーバーを作成する
- パソコンへLinuxを直接インストールする
実際にターミナルからLinuxコマンドを実行したり、設定ファイルを編集したりすることで、試験で学習する内容がLinux上でどのように利用されているのか確認できます。
Linuxの学習環境を用意する方法については、「【LPIC対策】パソコンで実際にLinuxが操作できる環境をセットアップする方法」で詳しく解説しています。
Linux資格を取得する意味
Linuxエンジニアやインフラエンジニアとして働くために、必ずLPICを取得しなければならないわけではありません。
一方で、資格学習を利用することで、Linuxコマンドやシステム管理、ネットワークなどの知識を体系的に学習できます。
Linuxに関する資格を取得する理由やメリットについては、別の記事で詳しく解説しています。
LPIC取得後の学習
LPICでLinuxの知識を身につけた後は、上位のLPIC認定を目指すほか、Linuxと関連するインフラ技術へ学習範囲を広げることができます。
例えば、次のような分野があります。
- Linuxサーバーの設計・構築・運用
- AWS・Azure・Google Cloudなどのクラウド
- ネットワーク
- セキュリティ
- コンテナ
- DevOps
- IaC
LinuxはサーバーやクラウドなどさまざまなITインフラで利用されているため、Linuxの知識を基礎として周辺技術を学習することで、インフラ・クラウド分野へ知識を広げることができます。
まとめ
LPICは、Linux Professional Instituteが実施しているLinux技術者向けの認定資格です。
LPIC-1、LPIC-2、LPIC-3という段階的な認定が用意されており、Linuxの基本操作からサーバー管理、ネットワーク、セキュリティ、さらに専門的なLinux技術まで学習できます。
LPICを学習する際は、試験範囲や問題演習だけでなく、実際にLinux環境を用意してコマンドやサーバー設定を操作することも重要です。基礎から段階的に学習し、目的に応じて上位資格やクラウド・インフラ分野へ知識を広げていきましょう。
