コンピュータの種類と分類
コンピュータはその規模、用途、処理能力によって以下のように分類されます。試験では「どのコンピュータが、どのような用途に使われるか」の組み合わせが問われます。
- 汎用コンピュータ(メインフレーム):巨大企業の基幹業務や、銀行の勘定系システムなどで使われる大型コンピュータ。高い信頼性と大量データ処理能力が特徴。
- スーパーコンピュータ:気象予測、宇宙開発、遺伝子解析など、超巨大で複雑な科学技術計算に特化した超高速コンピュータ。
- マイクロコンピュータ(マイコン):家電製品、自動車、産業用ロボットなどに組み込まれ、特定の機能を制御するための小型コンピュータ(組込みシステムの中核)。
- サーバ:ネットワークを通じて、クライアント(PCやスマホ)に機能やデータを提供するコンピュータ。
- クライアント(PC・スマートデバイス):個人が操作するデスクトップPC、ノートPC、スマートフォン、タブレットなど。
プロセッサのアーキテクチャ(設計思想)による分類
CPUの設計思想による分類です。試験の午前問題(科目A)で非常によく出題されます。
- CISC(Complex Instruction Set Computer)
- 特徴:1つの命令で複雑な処理を行える。命令の長さや実行時間がバラバラ。
- メリット:プログラム全体の命令数を少なくできる。
- 主な用途:パソコン(Intel Core、AMD Ryzenなど)
- RISC(Reduced Instruction Set Computer)
- 特徴:命令を単純化し、種類を減らす。命令の長さや実行時間が一定。
- メリット:回路を単純化でき、パイプライン処理で高速化しやすい。
- 主な用途:スマートフォン(ARMアーキテクチャ、Apple Siliconなど)、スーパーコンピュータ
用途に特化した専用プロセッサの種類
一般的な処理を行うCPUとは異なり、特定の計算を高速に行うために作られた専用プロセッサです。略語(アルファベット3文字)とその役割を結びつけて覚えましょう。
- GPU(Graphics Processing Unit)
- 役割:3Dグラフィックスなどの画像描画に必要な膨大な計算を高速に行う。
- 特徴:単純な計算を超並列で処理する構造。近年ではAI(ディープラーニング)の学習・推論にも必須となっている。
- DSP(Digital Signal Processor)
- 役割:音声や映像などのデジタル信号処理をリアルタイムで高速に行う。
- 特徴:積和演算(掛け算と足し算の繰り返し)を1クロックで高速に実行できる回路を持つ。スマホの音声処理などに搭載。
- SoC(System on a Chip)
- 役割:CPUだけでなく、GPU、メモリ、通信機能などの必要な機能を1つのシリコンチップ上にまとめたもの。
- 特徴:小型化・省電力化ができるため、スマートフォンやIoT機器、ゲーム機などに広く採用されている。
ハードウェアの構成を変更できるプロセッサ
製造後でも、ユーザーが内部の論理回路を書き換えることができる特殊なプロセッサです。
- FPGA(Field Programmable Gate Array)
- 特徴:製造後に購入者が手元で、回路構成をプログラムし直せる半導体。
- 用途:試作品の開発や、通信機器、AIの推論アクセラレータ、仕様変更が頻繁にあるシステムなどで使われる。